金沢市の英会話学校の女性講師(当時22歳)が自殺したのは自宅に持ち帰った長時間残業でうつ病を発症したのが原因だとして、金沢労働基準監督署が労災認定をしたことが6日、分かった。遺族の代理人弁護士によると、就労時間の証明が難しい持ち帰り残業を労災の対象としたのは異例。

代理人弁護士によると、女性は2011年3月、英会話学校を展開する「アミティー」(岡山市)に入社。金沢校に配属され、同年6月に自宅マンションから飛び降りて亡くなった。

女性は上司から「仕事の段取りが悪すぎる」と叱責されていたことや、自宅でレッスン用の教材作成に追われ、短時間しか寝られないつらさを友人にメールで訴えていた。

労基署は、女性がレッスン用の教材カード計2385枚を作った点に注目担当職員が作成を再現し、持ち帰り残業を月82時間と推計した。職場と合わせると、残業は計111時間に達したためにうつ病を発症したと認め、今年5月に労災認定をした。

アミティーは取材に「亡くなった社員にはお悔やみ申し上げます。社員の業務軽減に努めたい」とコメントした。