「政府の規制改革推進会議において、企業への立入検査をする労働基準監督署の業務の一部を、民間委託することを検討する」という報道がありました。
この報道によりますと、各地の労働基準監督署は人手不足で監督の目が行き届いていないとの指摘があることから、民間委託の話が持ち上がったようです。委託先には、社会保険労務士(社会保険労務士の資格を有する者を雇用する民間事業者)を想定しているとのことです。

しかし、民間人には任意の立入検査を拒否する事業所に強制的に立ち入る権限がないため実効性に乏しいなどとし、厚生労働省は難色を示しているといるということです。取り締まり業務の民間委託といえば、違法駐車の取り締まりを民間の駐車監視員に委託した例がありますが、違法な長時間労働や割増賃金の未払いなどの取り締まりとなると、そう簡単に外部の民間人が関与できないということは想像できますね。問題点は多々あると思いますが、今月9日に開催される規制改革推進会議で検討に着手する予定とのことです。会議の資料などが公表されましたら、紹介させていただきます。