最高裁判決、将来に禍根を残す重大な「誤判決」か!

DNA型鑑定で血縁関係がないと証明されれば法律上の父子関係を取り消せるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は17日、父子関係は取り消せないとの初判断を示した科学的鑑定より法律上の父子関係を優先させることが確定した。

科学的証拠に基づいて夫と子との血縁関係が否定された場合に、民法772条の「妻が結婚中に妊娠した子は夫の子と推定する」(嫡出推定)規定の例外となるかが争点だった。

問 題 点

1.2件の異なる理由の上告審、結論が同じで大丈夫か?
① 子と1歳2か月まで暮らしていて、妻の不貞が分り離婚(DNAで子と血縁なし)。妻子は、(実際の)血縁の父親とすでに暮らしているところ、元の夫(父親)からの訴え血縁父子(実際の父子)の関係はどうなるか?
② 一定期間経過後、DNA鑑定で親子ではないことがわかり、夫から法律上の扶養義務がないと訴え扶養義務放棄は認めない!

2.最高裁小法廷(5名)、3対2で結論を出してよいのか?
今後、下級審は最高裁判所の判決に拘束される。判例変更は、大法廷(原則15人-忌避裁判官)。